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  書店マル秘業務日誌熱烈インタビュー 作家さん直筆メッセージPICKUP著者インタビュー書店員さんおすすめ本コラムコミックエッセイ!「本の妖精 夫久山徳三郎」

四月十一日(晴)

◎時代小説を好まれる常連のお客様と、よく話をするようになってから、購入された本のスリップを見てノートに記録。新刊が出るたびに取り置きをしているのだが、今日は五千円分の文庫をお買い上げ。何をいつ買われたかわかるので、重複購入しなくて安心とおっしゃってくれ、「今日は小杉健治さんの本一冊だけかなって思っていたから、こんなに取り置いてくれて嬉しい。ありがとう」とここ一番の笑顔を見せてくれた。ウキウキしながら帰る姿を見て、これからも、お客様ノートを続けようと思えた。
◎原田マハさん『太陽の棘』を読了。読み終わってしばらく現実に戻れずに、レジで呆然としてしまう。心が本に持っていかれた気分。導入部分を越えた辺りからのめり込むように読んだ。

四月十二日(晴)

◎節目節目で本をプレゼントしてくれてピンポイントで励ましてくれる営業さんと、少しメールでやりとり。「“こうしなきゃダメだ”とか“こうじゃなきゃ”と自分を縛らずに流れにのって楽しんでいればいい。無理に変える必要はない」大事なことをまた教えてもらえた。
◎大きい書店でできること、小さい書店でしかできないことを考える。結論として接客を大事にしようと気持ちを改めた。一歩一歩。

四月十五日(晴)

◎四日分の文庫、地図ガイド、児童書のスリップ確認。時代小説の新刊が売れている。児童書は『アナと雪の女王』関連本、地図はゴールデンウィーク前で海外のものが売れている。

四月十六日(晴)

◎常連の高校生。いろいろと悩みがあるようで、休憩時間に話を聞いてみた。「学生時代に戻りたくなりませんか?」と言われたので、「仕事、楽しいよ」と伝えた。書店員として働けていることが幸せ。「俺、本好きだから本屋で働きたいなー」と言われて、複雑なのに嬉しい気持ちが強かった。本屋で働きたいと言われることが、どれだけ嬉しいか、彼は知らないんだろうな。

四月十七日(晴)

◎ミリタリーものや鉄道が好きな常連のお客様に、店頭を手直ししたので助言を乞う。「聞いてくれてありがとね」とお礼を言われ、私の方こそ「助言ありがとうございました」と感じる。

四月十八日(雨)

◎『代償』を書かれた伊岡瞬さんが、雨で足元の悪い中いらしてくださった。サイン色紙などをたくさん書いていただく。都心から遠い当店に来ていただけるのは、涙が出そうなくらい嬉しい。南行徳にある加藤海苔店で売っている「オリーブ&ソルト」の海苔をプレゼント。お酒が好きな人には絶対お勧めの、この海苔はとにかく知ってもらいたい。重版帯でコメントを使用してくださると聞いて、天にも昇る気持ち。

四月二十二日(晴)

◎ご年配の方が小学校三年生の女の子に『アナと雪の女王』の本をプレゼントしたいが、いろいろ出ていて迷っているという。以前、似たようなお問い合わせがあったことをお伝えして一緒に選ぶ。喜ぶ顔を私も見たい。

 

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