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七月十八日(大雨)

◎相場英雄さん『共震』のプルーフを読了。東日本大震災の被害がどれほど甚大だったかが、テレビや新聞より伝わってきた。(さすがにテレビや新聞の報道は載せられないだろうが)そこかしこに遺体が転がっていたという事実が文章だけなのに真に迫ってくる。
 阪神大震災で被災した身であるが、地震直後、ぺっちゃんこになった近くのアパートの前で、「母がこの中にいるんやぁ」となす術なく叫んでいた男性の声がなぜか甦ってきた。これはミステリーではなく、震災実録小説として読んでもらいたい。

七月十九日(曇)

◎『ネットのバカ』(中川淳一郎・著)を読了。更新するのに疲れて、今はSNSを何もしていないが、まさに普段感じていることが書かれており、面白かった。なお、みなさんはどのように読書時間を確保しているのでしょうか。
 僕の場合は、@通勤時間・休憩時間用…文庫(小説が多い)、Aリビング用(食後や就寝前)…ハードカバーの単行本(小説が多い)、Bトイレ用…ノンフィクション系(新書が多い)と、読む本を住み分けしている。

七月二十五日(くもり時々雨)

◎芥川賞受賞作『爪と目』(藤野可織・著)が入荷。直木賞受賞作の『ホテルローヤル』(桜木紫乃・著)の重版も入荷。『爪と目』は入荷数が少なく、半分は事前予約分になってしまい、店頭には少ししか並べられず。至急確保に動く。
◎角川文庫の新刊も入荷。文庫は毎月予定表でチェックしているのだが、それでも発見がある。
乙一さんの『GOTH』の続編が出ていた。完全に見逃していただけなのだが。『怖い絵』(中野京子・著)とあわせて購入。『怖い絵』は単行本で読んだ気もするのだが、収録されている絵をいくつか見て、読んでないと判断した。
 段ボール箱に入ったままの本もある現状、仮に持っていたとしても、見つけられる気がしない。
◎昔、本をよく買う先輩と話していたことを思い出す。マーフィの法則ではないが、「おっ!」と何か感じた本は見つけたその時に買っておかないと、本当に欲しいと思った時には手に入らなくなっている。なので、そのチャンスを逃してはいけないと。まさに「今でしょ!」である。
 しかし、これが家に本が溢れる元凶でもある。

七月二十七日(雨)

◎ギャラリーの従業員が病欠のため、午前中レジに入る。こういう時、手が空いているのは店長だけですから。現在「招き猫」展を開催中。
 書籍と勝手の違うレジ打ち・商品の梱包に戸惑いながらも、何とか無事に代打をこなす。
◎招待券をいただいたので、仕事をはやく上がって、近くの百貨店・藤崎に『こびとづかん』のなばたとしたかさんの絵本原画展を見に行く。
 ブサイクなのに、なぜかかわいいこびとたち。絵本では分からない筆遣いを間近で見ることができ、感嘆。 
 ただ、百貨店が七時閉店なので、最後の方が駆け足になったのが残念だった。
 吹き流しがそこかしこに飾られ、八月の七夕まつり本番に向け、仙台は盛り上がりつつある。

 

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