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  書店マル秘業務日誌熱烈インタビュー 作家さん直筆メッセージPICKUP著者インタビュー書店員さんおすすめ本コラムコミックエッセイ!「本の妖精 夫久山徳三郎」

六月十日(晴)

◎百田尚樹さんの『海賊とよばれた男』が売れ続けている。昨日、百田さんがテレビ出演し、私も放送を観て、もともと気になってはいたが、さらに読みたくなった。以前、佐野眞一さんのノンフィクション『あんぽん』を夢中で読んだことを思い出す。真剣に誰かの人生と向き合う作品の力は強い。

六月十一日(曇)

◎「ミリオンブックフェア」と題した100万冊以上発行している児童書の名作を集めたフェアを開催中。児童向けといえども、奥が深いもの。個人的にお薦めなのは、『モチモチの木』と『花さき山』。読むと心が洗われる。いや、いつも汚れているわけじゃないけども……。

六月十三日(雨)

◎『ぐりとぐら』の50周年フェアを開催中。児童書担当の渡辺さん(「ミリオンブックフェア」の、全ての作品に手書きPOPをつけたプロフェッショナル)が、「ぐらって女の子だよね?」と言っていて、私は「二匹とも男の子なんじゃ……?」と。もう一度読もう!

六月十四日(曇)

◎六年以上、売れ残っていて、お店の裏で眠っていたある商品。突然欲しいと仰るお客様が現れて売れていった。もう廃番で手に入らないものなので、お客様も喜ばれ、その商品も日の目を見ることができ、求められる場所に行けて喜んでいるはず。

六月十五日(晴)

◎『犬から聞いた素敵な話』と『人生はワンチャンス!』。どちらも犬の本なので、並べて展開中。犬好きでなくても気になる二作。ちなみに私の周りにはやたら猫好きが多い。犬好きは冷静に犬が好きで、猫好きは、猫を見るとデレッデレになる……ような気がする。

六月十七日(晴)

◎先日、荷物を運んでくれている馴染みのドライバーさんが、異動になるということで、お菓子をプレゼントした。今日、新しいドライバーさんから「前のドライバーが、もらったお菓子を握りしめて、これ見たら頑張れるって涙ぐみながら語ってました」と聞く。ほんとにいい人だ。
◎書店にいると、多くの人と関わる。しおりを挟んで何度も読み返したくなるような、思い出がたくさんある。

六月二十日(雨)

◎電車の遅れのため、前の日の荷物が今朝、到着。早朝から汗だくになって、何十箱もの段ボールをトラックから降ろして運び、検品。
◎ちょうど、今日はサッカー日本代表の対イタリア戦。前半しか観られずに出勤したため、試合が気になるが、日本の裏側で闘っている選手たちのことを考えながら、自分も汗を流すのは悪くない。おこがましいけど。
 スポーツを観て勇気をもらう人は、たくさんいる。本も同じ。その一冊との出合いで、勇気や知恵や、たくさんの人生に必要なパスをもらっている。つないだパスでうまくシュートを決められるかは、自分次第。

 

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