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  書店マル秘業務日誌熱烈インタビュー 作家さん直筆メッセージPICKUP著者インタビュー書店員さんおすすめ本コラムコミックエッセイ!「本の妖精 夫久山徳三郎」

二月十日(晴)

◎「ユマニチュード」に関する本を探していますという、お問い合わせをいただきました。
 初めて聞く「ユマニチュード」という言葉に、頭の中では、「ゆまにちゅーど」とひらがなのまましばし変換できず……。糸をたぐり寄せるようにお客様の話をお聞きするうち、「『看護管理2013年10月号』にその特集が掲載されていた」ということに行き着きました。
「探していたものがあって良かった!」
 そう言って帰っていかれるお客様の背中を見ながら、「こちらの方こそ、また一つ勉強になりました!」と、感謝しないではいられなかったです。

二月十二日(晴)

◎来月発売される予定の、菊池亜希子さんのムック『マッシュD』にあわせて、インテリア&ファッションに関するフェアをやろう!と、実用担当者に相談をしながら、アイテムの発注をしました。
 自分のジャンルだけで行うフェアも確かに良いけれど、ジャンルの垣根を越えて他の売り場担当者たちと共に作り上げている時の何と楽しいことか。

二月十四日(晴)

◎TV番組の効果でエーリッヒ・フロム『愛するということ』が売れています。
 人文書コーナーでも、スタンダールや竹田青嗣の『恋愛論』などと併せて“恋愛を哲学する”ミニフェアを展開中です。
 今回は恋愛小説や恋愛心理学の本など人文書に普段馴染みのない方も、このフェアコーナーに立ち寄っていただけたら……とガチガチの思想本以外のアイテムも揃えてみました。
 TVをきっかけに、こうした読み継がれるべき人文書が、多くの人の手に渡っていくのは、嬉しい限りです。

二月十六日(曇)

◎本日は休配日。さすがに日曜日で、店内はお 客様で嬉しいほど賑わいました。
 レジ業務を行いながらふと思うのは、今目の前にあるお客様の波と、静かに押し寄せる電子書籍の波について……。
 どうか何年経っても眼前の光景が失われないでいて欲しい、と心のなかでそっと祈りました。

二月十八日(晴)

◎宗教棚前にて、「旧約聖書と新約聖書の違いは何ですか?」というご質問を頂きました。
 必死にウン年前の大学講義の聖書学の知識を総動員してアワアワと返答。聖書の価格やデザイン、文字の大きさなどをご説明しながら、実際にお客様に本を手にとって見ていただくと、『聖書 新共同訳』をご購入されました。
 お客様と本との架け橋になっているようで、こうしたやりとりの瞬間は、書店員になり何年経っても、幸福な気持ちになれます。

 

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