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四六判／272頁

甘えも嫉妬も憤りも悔しさも、
すべてを強がりのオブラートに包み込んで、
深夜、なじみの定食屋のカツカレーを全力で喰らい尽くす。
伊澤春男、45歳。スーパー勤務。
一見平凡な日常は、きょうも彼の脳内で戦場と化す。

つぶやき芸の極北を行く作者が満を持して描いた
七転八倒中年男のサバイバル人生劇場！

四六判／256頁

「夜はどこにでも通じているの。世界はつねに夜なのよ」
彼女はまだ、あの夜の中にいる。
旅先で出会う謎の連作絵画「夜行」。
この十年、僕らは誰ひとり彼女を忘れられなかった。

『夜は短し歩けよ乙女』『有頂天家族』『きつねのはなし』
代表作すべてのエッセンスを昇華させた、
森見ワールド最新作！

四六判／288頁

「正直に、出たとこ勝負で喋るだけである。
　だから私はたいていの対談でぐるぐるしてしまう。
　それゆえに『ぐるぐる問答』である」――序文より

四畳半の内側に広がるフロンティアへ！
人生初の対談から、超緊張のご対面まで。
作家生活10年間の、
登美彦氏と総勢14人の豪華ゲストとの対話を網羅！

四六判／288頁

近所のアブナイおばちゃんの半端ない嫌がらせ、
受けて立とうじゃないの！

真野朱音は、夫とその連れ子と３人で暮らすパート主婦。
近くの公園に面した住宅のフェンスを覆うイバラの棘で、
ケガをする子どもが相次ぎ、50代の女性宅へ向かうが、
それ以降、陰湿な嫌がらせを受けることになり……
ご近所モンスターとの壮絶なバトルが今、始まる――。

四六判／352頁

北海道釧路市の千代ノ浦海岸で男性の他殺死体が発見された。
被害者は札幌市の元タクシー乗務員滝川信夫、八十歳。
自宅からは北原白秋の詩集『白金之独楽』を発見される。
滝川は生涯独身で、身寄りもなかったという。

北海道警釧路方面本部。新たな刑事の名は、大門真由。
「ひとり」が苦しく心細くなった被害者の縋ろうとした縁を、
わずかな糸から紐解いてゆく、長編ミステリー。

四六判／256頁

家族経営の博多とんこつラーメン店「満月亭」の前で
行き倒れていた耽美ファッションの怪しい女。
見るに見かねて雇うことになったが、
女は店内を耽美の世界へとがらりと模様替え。
「満月亭」は博多一の人気店になるのだが……。

大事な人に一番大切なことを伝えられない
不器用な男の博多純情ラーメン物語。

四六判／256頁

８歳の夏から、すべて憶えている。
見たもの、聞いたこと、触れたもの、そのときの感情も全部。

特殊能力で稼いだ二億円。
東大医学部も退学して、
計画通り一人でひっそり生きていくはずだった。
でも、出逢ってしまった……。
気鋭の脚本家による“忘れられない”物語。

四六判／288頁

明治37年、セントルイス万博に突如出現した〈若冲の間〉。
没後百年を経て〈Jakuchu〉の名は世界に広まる――。
京の図案家・神坂雪佳は、若冲の末裔のもとを訪ね、
かつて〈若冲の妹〉と呼ばれた美しい女性の物語を聞く。

あなたの知らない若冲をお見せしましょう。
心の中の〈奇〉を描かずにはいられなかった絵師の秘密に、
江戸と明治の時間軸から迫る、渾身の書き下ろし小説。

四六判／192頁

幼い頃に父親を亡くし、内向的に育った「わたし」は、
穏やかにひとり静かに暮らせればいいと考えながら、
大学で教鞭をとっていた。
そんな「わたし」の研究室に、
教え子の國分真琴が出入りするようになってから、
「わたし」は心が締めつけられるような感情に支配され……

構想６年。煌めく言葉で書き下ろされた著者最高傑作！

四六判／240頁

欲しいと念じたものが出てくるヒモくじ屋。
ゴロツキどもが引いたヒモの先には？（「ヒモくじ屋」）
夜店ですくった人魚が成長して……（「人魚すくい」）ほか、
多魔坂神社の祭りを舞台に紡ぎ出した、
珠玉のショートストーリーを、たっぷり20編収録。

読み出したら止まらない！
たった５分で、あなたを魅惑と幻想の世界へ──。