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2004年12月号 【7】

 携帯メール小説大賞に関して、メディアから尋ねられる機会が多くなりました。
 先日も、〈携帯電話で小説を書く若者が増えている〉というテレビ・ニュースの取材を受け、本誌で月間賞を受賞したおふたりの方を紹介したのですが、彼女 たちが実際に携帯で小説を書く現場をテレビ映像で見て、あらためてこの賞の試みが少しは当をえていたものだったな、というふうに感じました。
 いうまでもなく携帯電話はいまや若い人たちにとっては「生活必需品」となりつつあります。携帯メール小説大賞で提携している携帯サイト「The News」の1日のアクセス数を見たりしていると、これはもう確実に世界が変わってきているなという思いがしてきます。しかも数字が跳ねあがるのが夜の 10時から12時あたりというのが、コンビニエンスストアの混雑する時間帯と重なり、そのライフスタイルさえ窺えるような感じがします。
 そもそも「きらら」が携帯メール小説大賞を始めた理由ですが、やはり若い人たちに小説というものに親しみを持って欲しい、これが一番でした。書くにしろ 読むにしろ、いまや生活必需品となっている携帯電話を窓口として、小説の世界に入ってきていただければという思いでした。おかげさまで、今月号で発表した 第6回の募集では、ついに600を超える応募作をいただきました。またWEBサイトでもこの賞のことをいろいろ話題にしていただいています。とても嬉しい ことです。
 さて、このようにして始めた携帯メール小説大賞ですが、もっと喜ばしいことがあります。それはとても素晴らしい応募作品に恵まれているということです。
 いうまでもなく携帯というツールは、人と人とがコミュニケーションするためのもの。そこから生まれた携帯メール小説は、優れて人の心を動かすものを持っ ていたのでした。コミュニケーション・ツールから生まれたがゆえの特性なのかもしれせん。たぶんパソコンや手書きで書かれたものより、鋭く人の心に届くも のになっているような気がしてなりません。
 冒頭で話題にしたテレビ・ニュースですが、携帯メール小説から未来の小説家が生まれる、そう最後を結んでいました。私たちもその可能性は高いと考えています。そのうち携帯電話だけで『失われた時を求めて』のような長編を書く人があらわれるかもしれせん。

( I )

2004年11月号 【6】

 村上春樹さんの『アフターダーク』について書こうと思います。
 まず気になったのは、作者が鳥の目を借りながらもこの都市についての物語を「私たち」という一人称複数で書き出していることです。
 一人称複数で物語を語ることのできる作家がいまこの時代に何人いることでしょうか。私の考えでは、村上さんはその「資格」を有している数少ないひとりだ と思います。もちろん「資格」というのは、村上さんにはこれまで書き続けてきた多数の作品群があり、それだけ読者からの支持を得てきたという意味合いにお いてです。だからこそ今回彼が採用した「私たち」にはある種の迫真性がともなうのです。
 また、この夜から朝までの7時間の物語を読んで、「聖書」も思い浮かべました。物語の受け手を目撃者にせんとする仕掛け、共犯を意識させる手の込んだ構成、この新作を読んで久々にそんな物語に出合った気がしました。
 思えば物語は人々の口伝から生まれました。
 太古の昔、人間は長く暗い洞窟の中での恐怖の夜を、物語を語り合うことで切り抜けてきました。そこで披露された祖先たちの神話や英雄譚そして家族の伝説 は、人々が共有し合うことではじめて後世に伝えられることになったのです。つまり物語全体が一人称複数で包まれるとき、物語は人の口から人の口へと生きな がらえる生命を与えられたのです。
 村上さんの描いたホテル「アルファビル」をめぐる人間たちの物語は同じように「私たち」という一人称複数で包まれています。
 かつて発表された村上さんの作品の中に『我らの時代のフォークロア』(私はとても好きな小説です)という短編がありました。このときの村上さんはほんの数行ほどかなり控えめに一人称複数を導入していました。
 それに比べ今回の『アフターダーク』での一人称複数はかなり確信犯的です。それこそ我らの時代のフォークロアを伝えようとする力強い意志にあふれています。私はいままで「僕」で書いてきた村上さんが「私たち」で書き始めたことをとても歓迎しています。
 小説が人々の中に浸透して時間と空間を生き延びていくためには、この一人称複数という概念はとても力になると思います。実際に書かれたものがそうではなくても、意識は一人称複数で書くことが、小説に思わぬ力を与えることになると、私は思っています。

( I )

2004年10月号 【5】

 若い頃に読んだ第一次戦後派の作家の短編小説をどうしても読みたくなり、書店を探しまわりました。さいわいわが編集部は古本屋街で有名な神保町に隣接し ており、急ぎで昼食を摂った後、何軒かの古書店に足を運んでみました。かなりマイナーな作品でもあり、新刊書の書店ではまず見つからないであろうと思って いたので、最初から古書店に狙いを定めてです。定期的に棚をのぞくなじみの店を中心に数軒の書店を探すと、何冊かその作家の作品が収録された本に当たりま した。
 その短編のストーリーはおぼろげに浮かんできます。もしかしたらタイトルの記憶違いかもしれない。立ち読みで何篇かを斜め読みしてみましたが、どれも自 分がはじめて小説を読み始めた頃強く心を動かされたあの作品ではなかった。結局、その日の午後はあまり芳しい成果を得られぬまま終わりました。
 このところ小説はどこに存在しているのだろうかと考えることがあります。本の中にか、読んだ人の記憶の中にか、はたまたそれを書いた書き手の頭の中に か。どれも正解であろうし、どれも違うような気もします。小説は作家が自己の中から搾り出して、たいていはそれを文字を使って定着させます。文字は本に収 容され、今度は読者に向かって発信されます。そして発せられたものを読者が享受する。僕はこの瞬間この場所に、小説というものが存在するような気がしま す。小説は読者に読まれて初めて小説として存在するのです。
 たまさか僕はこうして小説の雑誌をつくっていますが、作家の方が書いた小説を掲載し、最後に編集後記を書くことで、僕たちの仕事が終わるとは考えていません。いちばん重要なことはこの「きらら通信」を書いたあとにやってくる、そう思っています。
 探していた第一次戦後派の作家の短編小説は、その後わが家の書棚の奥から発見されました。いまから二十年以上前に小社から発行された『昭和文学全集』の 中に収録されていたのです。もとより僕はその全集でその小説を読んだわけではありません。収録されていることは書棚の奥からひっぱりだしてきたときにはじ めて知ったくらいです。
 ひさしぶりに僕の目の前に現れたその短編小説をむさぼり読んだことはいうまでもありません。そして、確かに小説はそのときそこに存在していました。

( I )

2004年9月号 【4】

 ある高名な小説家が、某文学賞の選評で、「携帯以前」と「以後」では画期的に小説は変わったと述べていました。もちろん、それは小説の内容に関して言及していた発言なのですが、小説を取り巻く環境も「携帯以前」と「以後」では激変しているように思います。
 よく活字離れを「携帯」の普及と結び付けて語る論調がありますが、私たちはそうは考えていません。逆に、携帯やパソコンを介したメールの普及によって、 文章を読んだり書いたりすることがこれまでよりずっと身近なものとなっている、そしてそれは小説にとってはとても有利な状況なのではないかと考えました。
 そして、その推論を助けに「きらら」という雑誌を始めたのですが、ここに来てそれがまんざら方角違いのことではなかったとあらためて感じています。
 「携帯メール小説大賞」も、おかげさまで今回発表の第3回募集では、542篇ものご応募をいただきました。これは前回、前々回を軽々上回る数字で、確実にこの企画が読者の方々に支持されてきていると考えています。
 正直なことを言えば、この企画を始める当初はこれほどたくさんの作品が集まるとは思ってもいませんでした。しかも作品それぞれの質も、ふたりの選考委員 のおかげもあって、とても水準の高いものが集まってきています。応募者の中で、とくに目立つのは10代後半から20代の方からのものです。題材は、男女の 出逢いや別れ、身近な人の死、日常の風景……などさまざまですが、これほど多くの方が「物語」をお持ちだったことにはただ驚かされます。日頃からメールで 文章を読んだり書いたりに慣れ親しんでいるせいか、たった1000字の中でもきちんとした物語世界が成立しています。もしかしたら私たちの想像以上に、小 説の新しい流れが、「携帯」の中を地下水脈のように流れているのかもしれません。
 「携帯メール小説」の企画、主旨に快く賛同していただいた選考委員の佐藤正午さんと盛田隆二さんも、毎月の応募作を楽しみにしておられるようで、携帯メール小説の可能性にも深い関心を寄せていただいています。
 近い将来の話です。月間賞や佳作に入選された方はもちろんのこと、携帯メール小説に応募された「潜在的小説家」の方が、作家として1冊の本を上梓するようなことがあれば、こんな嬉しいことはないのですが。

( I )

2004年8月号 【3】

 このところ「きらら」という誌名の由来についてよく訊かれ、そのたびに答えに窮しています。辞書で引くと「きらら」には「雲母」という漢字が当てられて おり、意味として「うんも」と書かれてあります。もちろん由来はそこにはありません。どちらかといえば、辞書では二項目前の「きらぼし(綺羅星)」に近い ものがあるかもしれません。こちらは「夜空にきらきらと輝くたくさんの星」。小説を「星」に喩えれば、少し自分でも由来としてしっくりくる気がします。
 ところで「綺羅星」の「綺羅(きら)」にはこんな意味があるようです。「@美しい衣服 A華やかであること。また、その人」。前者は悪くないような気がします。誌名を考えた人間として、由来はそのあたりに落ち着かせようかと心が揺れた時期もありました。
 でも正直なところを告白しますと、「きらら」という誌名には、とくに意味など無いのです。
「Qui! La! La!」というアルファベット表記を見ていただくとわかりますが、「きらら」というひと連なりの言葉というよりも、「き」と「ら」と 「ら」、意味よりも音を大事にした誌名なのです。まずはじめに「き」という「イ」の母音を持つ音で親しみやすさ、その後「ら」「ら」と反復することで弾む ような楽しさを表しています(そのつもりです)。
 さて、最近、編集部の先輩編集者からこんな情報がもたらされました。曰く「オーストラリアにキララという名前のワインがある」と。
 いまは便利になりました。早速ネットで検索をかけてみると、無事発見。2003年2月にファースト・ヴィンテージが出荷された新ブランドで、カリフォル ニアの高名なワインメーカー、ロバート・モンダヴィとのジョイントで誕生したワインとのことでした。ちなみに「キララ」とはオーストラリアの先住民族アボ リジニーの言葉で「星」を意味するそうで、表記は「KIRRALAA」となっています。
 いま机の前に置かれたその「キララ」のボトルを眺めながら、誌名の新たな由来について考えているところです。思えばこのワインのように清新で、とはいう ものの不思議な奥行きがあり、果実が持つ本来の美味しさも兼ね備えている。今後ヴィンテージを重ねていけば素晴らしい作品がたくさん生まれてくるかもしれ ない。遠くオーストラリアの「世界の中心」のことを思いながら、ワイングラスを傾け、こう「きらら」について考えるのでした。

( I )

2004年7月号 【2】

 ほんとうは創刊号で書かなければいけなかったことなのですが、「きらら」を創刊するにあたって、片山恭一さんにはずいぶん励まされました。
 まだ『世界の中心で、愛をさけぶ』が2万部を超えたばかりの頃、担当の編集者と一緒に福岡の片山さんの自宅にお邪魔して、新雑誌での執筆を依頼しました。「きらら」の誌名すら決まっていなかった頃のことです。
 片山さんは、ボブ・ディランの『ブロンド・オン・ブロンド』のレコード(CDではないのです)をかけながら、快諾してくださったことを覚えています。そ のうえ、無謀にも小説の雑誌を始めようとしている私たちに、かつての自分の経験を織り交ぜながら、小説に対する真摯な思いを吹き込んでくれました。心を熱 くして東京へ帰る新幹線に乗り込んだように記憶しています。
 私たちがそのとき聞いた話は、その後、現在「WEBきらら」で掲載されている片山さんの「不遇時代のぼく」という文章の中で、明らかにされています(興味のある方はそちらもご覧ください)。
 片山さんはそこでこう書いています。
 新人賞はとったものの一向に原稿が掲載されなかった頃をふり返りながら、〈文芸誌というものは、新しい書き手を発掘するための媒体であるべきだと思う〉 と。そしてその後で、次のように結んでいます。〈大家も新人も、流行作家も不良債権作家も関係ない。みんなが必死になっていいものをめざさないと、文学も 文芸もリストラされてしまうぞ〉と。
 今回、「きらら」創刊に対して、読者の方々からもたくさんの感想をいただきました。
〈貴誌からは「一緒にいいものをつくっていこう」というようなメッセージを感じました〉
 編集部に届いた読者の方からのメールですが、こう言っていただくのが実はいちばん嬉しい。
 小説というのは手づくりだと思います。私たちは作家と編集者と読者(それにプラス書店さんだと思っていますが)の互いの体温を確かめ合いながら、雑誌も 単行本もつくっていこうと考えています。いつも決意表明ばかりで申し訳ありませんが、そういう心持ちで「きらら」を続けていこうと思っています。
 本誌を読んでいただいている読者の方々、片山恭一さんはじめ執筆者の皆様、そして書店さん、これからもよろしくお願いします。

( I )

2004年6月号 【1】

 村でただひとりの神主だった祖父が、両親とともに里帰りした僕にいつも語ってくれた話でした。きまって「昔、この村では」という枕詞で始まるその物語は、祖父の野太い声や大仰な挙措とあいまって、幼い僕の心を震えあがらせるには充分でした。
 祖父の神社が鎮座する暗い森の奥に棲む魑魅魍魎の話。あるときは晩秋に吹く冷たい風とともに現れ、またあるときは鮮やかに散る桜吹雪のなかを疾駆していく、物語の主人公たち。
 やがて長じて彼らを再びガルシア・マルケスの長編の中に見つけた僕は、以来この小説というものから離れられなくなりました。
 アメリカの小説家、ポール・オースターが妻の言葉を借りてこんなことを言っています。
〈小説を書くということは、いままで一度も起こらなかったことを思い出すということ〉
 また、敬愛する日本の小説家は、なぜ小説を書くのかという僕の愚問にこう答えました。
〈出会えたかもしれない、だが現実には出会えなかった女性のことを描いているのです〉
 不躾な僕の質問に対して、丁寧に応じてくれた小説家はその後にこう言葉を続けました。
〈そうでなければ小説を書く愉しみも読む愉しみもありえないじゃありませんか〉
 いま僕は小説を読む楽しみについて考えています。携帯電話や衛星放送の電波が日常生活の中を頻繁に行き交うこの世界の中で、小説が人々に与えうる楽しみとは何なのだろうかと。

「きらら」創刊号をお届けします。
読むにしろ、書くにしろ、小説の楽しさとは何なのだろうかと常日頃考えるなかから企画は生まれました。そして、その楽しさを何とか多くの人と分かち合いたいという願いをもって小誌を編みました。
私たちは、日々送受信する携帯メールの中にも小説的愉楽が潜んでいるのではないかと考えています。読んで他人に何かを話したくなるような作品がすぐれた小説だと思っています。文学論や文芸時評とは違った方向から小説について切り込んでみました。
その試みが読者の方々の心に届いているかどうかはとても不安ですが、小説を楽しむ新しい「かたち」は発信することができたのでないかと考えています。小説への熱意と志で成り立っている小誌です。これからもよろしくお願いします。

( I )

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