HKT48田島芽瑠の「読メル幸せ」第26回

HKT48の田島芽瑠の読メル幸せ

第26回


6月になりました?

ふと、去年の私は何を書いたんだろうと思って小説丸を開きました。
小説丸さんのサイトは見やすくて、「読メル幸せ」をタップしたらズラっと第1回から見る事ができます(ちなみに私はブックマークしてるので簡単に開ける)。
ちゃんと日付も記載されてあるので、2019年6月15日第14回目のエッセイをタップしました。
簡単に言うと、去年の私は本棚が壊れて大変そうでした。それから、弟が本を好きになった事を報告していました(気になる人は読んでみてください笑)。
私は驚きました。まさか、同じ内容を書こうとしてたとは…。

実は5月に本棚大整理大会を開催しました。私にとっては過酷な大会となりました。いざ本棚から全ての本を取り出してみると「うわ、この本懐かしい」とか「これ面白いんだよな〜」とかで全然進まず…手放す勇気がどんどん無くなっていきました。本棚にはもう入れるスペースがないし…。それでもやるしかないと心を鬼にして戦った結果、めちゃくちゃスッキリして本が息してる感じが伝わってきました。ついでに、作者毎に並べて、本のジャンルも段ごとに変えて前より探したい物をすぐ見つけられる環境に!なんか本と同じように、私自身も息苦しさから解放された気分になれて整理して良かったなって思いました。
去年は本棚壊れてたけど、今年は整理整頓されててそれだけで1年の成長を感じた私でした?

今回ご紹介させていただくのは…

山田悠介さん作『種のキモチ』です。

種のキモチ

中学1年生の頃に山田悠介先生にめちゃくちゃハマって、片っ端から読んでました。家にあるだけで36冊もあります!ちなみに弟も大好きな作家さんでよく私の本棚から消えていきます?

山田悠介さんの本

ページ開いた瞬間に吸い込まれる感覚。あーこれこれ、この一瞬で吸い込まれて独特な世界が広がる感じ。久しぶりの山田悠介作品に胸が高鳴りました。

蔵に20年間閉じ込められた少女の語りから始まる物語。その少女が花だけを愛し生きた結果、植物状態になってしまう。少女の口調が穏やかなのに対して、内容は不気味でそのギャップが恐ろしく感じる。少女に関わった人達のおかしくなっていく姿が後半になるにつれどんどん怖くなってきて、最後はゾクッとしました。登場人物達の軽はずみな行動のせいで、悪い方向に向かっていき結局幸せになれないって展開が今の時代と重なって「自分の行動に責任を持つ」ということの重さを作品を通して改めて感じました。SFチックなホラー?どのジャンルもぴったり当てはまらない、独特な山田悠介先生らしい作品です!

山田悠介先生の作品ってどれも一気読みしちゃうんですよね。グワーっと惹き込まれて、それでいて読みやすい。本を普段読まない方でも手に取りやすい作品だと思います!どれ読んでも面白いから作家さんとしてオススメです。一度は読んで欲しいですね。

世にも奇妙な物語。ゾクゾクとした緊張感を是非ご堪能ください。

種のキモチ

良い本の旅を。田島芽瑠でした。

(次回は7月中旬に更新予定です)

 
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◎編集者コラム◎ 『氷と蜜』佐久そるん
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